おかげさまで町内外より約30名の参加がありました。そのうち6名が子どもでした。町田さんは「せっかく夏休みだから、子どもたちにも聞いてもらいたい」と言っていたので、子どもたちの参加に嬉しそうでした。小林さんから、子どもたちに、ワラで作ったカメや布で作ったワラジのプレゼントもありました。
戦時中、町田さんは10代の娘時代。色々な物が配給制になり手に入らなくなると、塩すら無くなってきた。そうすると、いくら若くて健康でも身体がだるくなる。父親が、電気スタンドのカバーを鍋代わりに海水を入れて煮詰め、塩を作って、家族みんなで人差し指にちょっとだけつけて舐めた。というような話を様々にしていました。「食べられるものは、何でも食べた」と小林さん。「ヘビでもカエルでも食べたね。木の根っこだけは食べなかったけど」とのことでした。
町田さんは「辛いことって人間、忘れようとするのね。弟は戦時中、死体の処理をさせられていたけど、そのことを覚えていないと言う。自分も辛いことはあまり思い出したくなくて話していなかったけど、テレビでかんたんに戦争、戦争、と言うのを見る昨今、危ないなと思った。これは話しておかなければ」と話しました。
町内から参加した80代男性は「もっと聞きたかった。また企画してほしい」と要望されました。今回は終戦記念日ということで開催しましたが、いつでも何度でも開催してもよいのではと考えています。
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【日時】令和元年8月15日(木)午後2時より ※終了しました
大正15年生まれの町田須美恵さん(南魚沼市在住、93才)と昭和6年生まれの小林守雄さん(町内在住、88才)の二人が、戦中戦後、どのようにくらしていたかを語ります。
戦時中は東京など都市部に暮らしていた町田さんと、魚沼市の山深い村で暮らしていた小林さん。都市と山中で、5才の年齢差がある二人は、どのように「戦争」を感じたのでしょうか。「戦争中は本当に何も無かったけど、それが当たり前だった」と話す小林さん。町田さんは「食べることしか考えなかった。食べ物の夢を見るほど」と話しました。
今とはかけ離れた生活を知り、平和のありがたさを考えられるイベントになればと思います。夏休み中ですので、こどもたちにも聞いてもらいたい内容です。8月の1ヶ月間は小中学生の入館無料です。ぜひご来館ください。
◆町田さんは、第9回 川上四郎記念(2005年)大賞の受賞者です。大賞作品を含め、5点の大きな作品と、小さな作品も何点か展示します。「塩沢紬」の布地を用いた作品です。ぜひご覧ください。8月10日(土)より。